「最強の組織をつくる 人間を見極めるための韓非子と孫子」という本

組織を強化できる(かもしれない)一書

 

 

序章:組織と人間の活かし方を学ぶ
第1章:リーダーの資格とはどのようなものか
第2章:人間としての部下を見極める
第3章:勝ち方の極意
第4章:組織内に潜んでいる罠とは

 

中国古典の韓非子孫子を引用しながら「最強の組織を作る」ためには、人間の本質を知り、信賞必罰を以って組織統制に当たることで、組織を意のままに動かすことができ、信用できると部下と信用に値しない部下の見分けることができる。

という本です。

 

読んでみた感想

 

筆者の経験からくる事例を挙げているので、忠実に実行すれば成果は出るのだと思います。

ただ、人の心ほど複雑怪奇で移ろいやすいものはないのも事実であって、おいそれと結果に繋がるものではないかもしれません。

 

しかし、例えば、

 

・自分の利益のことばかり考えて行動すれば、お互いに怨み合うようになることが多い

 

・人の動機とは、愛情でも思いやりでも義理人情でもなく、利益である

 

・信賞必罰でなければ、健全な組織運営はできない。賞罰は、私情を挟まずに法に則って厳密に行われるべき

 

等々を、中国古典の韓非子孫子の一説を引用して、不変的な人間の行動原理や組織運営のあるべき姿に関して学べるものが多い。

 

なので、これ一冊で「組織運営に結果が出せる」と期待して読むというよりは、「人間の感情の実相や組織のあるべき姿」を学ぶという読み方をするのが良いと感じます。

 

 

最後に、本文に挙げられていた一文で印象的だったものを紹介します。

 

「利に放(よ)りて行えば怨多し」

自分の利益のことばかり考えて行動したら、お互いに怨み合うようになることが多い。

 

以上