職場の回覧物
ワタクシの職場では、技術系雑誌や業務関連の情報が時々回ってきます。
例えば、日経ものづくりという雑誌・他社の特許情報・誰かが気になった最新技術や訪問業者パンフレットなど。
ニュースに取り上げられるほどの大事故の原因究明記事や新しい技術の内容は、機械系の設計を業務としているワタクシにとっては有益な情報です。
部門長クラスの間では、経済新聞や地方紙が回覧されています。
中には、地方紙をじっくり読んでいる方もいらっしゃいます。
…。
下々の者達は、業務過多の中にも必死に回そうとしているというのに。
悠々と新聞を読み進めている。
しかも堂々と。
会社が回覧を認めているとはいえ…
んッ??
会社が認めている?
おおッ!
認めて貰えばいいじゃん。
仕事中に読書で学習
ということで、部内メール一斉送信で数を味方につけつつ、部門長に提案してみました。
提案の内容と理由はこんな感じ。
希望者を募り、就業時間中に技術や業務関連の書籍の5分間 読書を回覧方式で始めたい。
一朝一夕では身に付かないので、毎日の積み重ねが重要。
現状では教育訓練制度も無く、また専門知識のOJTをできる人も居ない。
各人の自主学習に任せている現状では個人差があるので、設計者全員の底上げをしたい。
通信教育やセミナーを受講しても一過性になってしまっているので、それらの教材を再利用・有効活用できる。
回覧方式にすることで、業務を優先して疎かになったり各人の意識に委ねて自然消滅してしまったりすることを防ぐ効果がある。
※OJT = On the Job Training。実際の仕事を通じて先輩から後輩へ知識や技術を伝える教育方法のこと
無事に了承を得られました。
職場環境というのは与えられるものではなく、自分達で作り上げるものだと感じた瞬間です。
「仕事中に読書」の効果は
一昨年の年末に開始して一年が経ったところです。
効果は、
「今知りたいことがあの本に書いてあったような」と、回覧した書籍の所在を探していることがポツポツ見られるようになった。
読んでいる最中や読んだ後に、追加情報をGoogle先生に教えて貰っている人をちらほら見かけるようになってきた。
自社の環境に当てはめて、書籍の内容を自分なりに纏めて回覧読書希望者以外にも情報共有する者が出てきた。
といったところです。
各人が読書によって得た知識を血肉に変えていく。これからですね。
これまでの回覧物
一部は通信教育の教材ですが、これまでに回し読みした中からいくつか書籍を紹介いたします。
通信講座による品質管理入門コーステキスト(3級) こちらを参照
現場に役立つ表面処理こちらを参照
結局「人」なので「人」を育てる必要がある
スーパーコンピューターや最新鋭の設備を導入したとしても、扱うのは「人」です。
また、営業・開発・製造とった部門の違いがあったとしても、実務はいつも「人」によって処理されます。
人を育てれば、育った人が自分で考えて自分で動き始めるワケです。
人材教育には時間と費用が必要ですが、それをせずしてその組織の成長はないでしょう。
組織のためというよりは、自分のために成長し、それが組織に還元されるのが理想と考えます。
先ずは自分のために成長を刻んでいきたいところです。
以上