海外で外国人に絡まれて要求金額に混乱したという話

当時の日記と記憶を頼りにお送りいたします。

 

前置きはいいよという方はこちらからどうぞ。

 

シドニーに到着

 

当時の私はバックパッカー(荷物を背負って旅する人。)、、、と形容すると響きがいいかもしれませんが、まぁとにかく何かを探してオーストラリア国内を旅していました。

 

旅というよりは寧ろ、その辺をウロウロしていたと言った方が適格かもしれません。人と出会って考えて、アルバイトして観光し、次の町へ移動するというのを繰り返していました。

※ワーキングホリデービザは短期間の就労が認められています。

 

ニュー キャッスルという街からバスに乗り、シドニーに到着したのは昼過ぎでした。(日記の日付は2000年11月12日となっています。)

 

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一袋300グラムくらいの、かなり塩が利いたピーナッツをポリポリ食べながら中心街を2時間ほど歩いて観て回った後に、予約していた朝食付きの格安バックパッカーズ(宿)へ向けて歩きだしました。

 

宿はシドニー中心街から少し南方に離れたところに位置し、オペラハウスやハーバーブリッジにも徒歩1時間ほど。ちょっと遠い気もしますが、「一泊13ドル朝食付き」というのは、なんちゃってバックパッカーの私にとっては良い価格でした。宿は確かシークレット ガーデンという名称だったと思います。

 

ちなみに、シドニー中心街のバックパッカーズは一泊18-22ドルだったと記憶していますので、シークレットガーデンは格安でした。

 

その日は曇り空であったためか、夕方の早い時間帯から薄暗くなり始めました。

 

宿のあるクリーブ ランド通りを見つけ、通りに沿って歩き始めました。ビーチサンダルでペタペタ歩いていきます。(11月の南半球は初夏でした。)

 

滞在中の移動手段は主に徒歩だったため歩きには慣れてはいましたが、流石に荷物を背負って数時間歩き回ると脚が痛くなりました。しかもペタペタいうビーチサンダル。

 

宿まで数百メートルのところまで来て、ふと気づきました。

通りの所々にゴミが散らかっていて窓や戸には鉄格子。

 

まぁ、外国だから鉄格子もありかなと呟きつつ、さっきから反対側の歩道でこちらをチラチラ振り返りながら歩いている三人組が妙に気になります。

 

そして、車の往来が途切れた際にその三人組は小走りで反対側の歩道、つまり私が歩いている側へ渡り、私の方へ歩み寄ってきました。

 

                    

絶体絶命?、3人組の黒人の喝上げに遭う!

 

たしか、どこから来たとか何してんのという風に会話が始まったのだと思いますが全く忘れてしまいました。

しかし、後述のやりとりは今でも鮮明に覚えています。なんてったって、人生初の喝上げ事件、しかも外国において3人組による喝上げでしたから。

 

By the way, Do you give us some money?
ところでさ、お金めぐんでくんない?

えッ、これって喝上げ!?

 

I am traveling so I don't have money.
旅行してるから金もってないよ。

(大金は持ってないよ。と言いたかった。)

 

We have no money. We are hungry.
金ないし腹減ってるんだ。

あーヤバいな。。。相手は3人。15,6歳かな?(私は当時21でした。)走って逃げるか?でも、荷物背負ってるし、しかもビーチサンダルやん(-_-;)。

 

I'm sorry but I can't.
悪いけどムリ。

(ピーナッツの残り物ならいいよ。)

 

You gotta give it!! @#$[%&!
よこせよ!!  @#$[%&!

※続けて何か言ってましたけど、残念ながら聞き取れませんでした。

面倒なことになった。どうやってやり過ごしたらいいのだろう。唖然としてたら、

 

Come on, bro! Give me some!
いいだろキョーダイ!少しでいいからさぁ!

と言うのです。

 

え?今、ブロ(bro = brother ブラザー)って言いました?

私は日本男児黄色人種ですよ。どうやったってキョーダイではないでしょう?

 

いやいや、そういうことは今はどうでもよくって、それよりどうしよう。 (数秒の間あれこれ考える。) どれくらい要求してくるか取り合えず聞いてみようか?そうだ、そうしよう。

 

How much do you...?
どれくらい…?

(こんな質問してどーすんのと内心思う私。)

 

Give me two dallors. Come on!
2ドルだよ。頼む!

 

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$2コイン

 

 

 

 

( ゜Д゜;) …。

ツ、ツー ダラーズ?

 

 

$2?!えッ、ええー!2ドル?3人でたった2ドル??!

 

 

もうこうなると、先ほど感じていた恐怖はどこへやら。ただただ「ギブ ミー ツー ダラーズ。」が頭の中をぐるぐる回ります。

 

その間にも相手はいろんな言葉を発してラッシュしてきます。

 

がしかし、こちらは人生初の喝上げ(?)に遭い、その要求額の低さに混乱中。

 

3人で2ドル…。

たしかに2ドルって言ったよな?

2ドルで一体何を買うつもりなんだろう?

パック5本入りソーセージがギリギリ2ドルだったかな?でも7月から消費税が10%になったから買えないかもよ?

仮にグラム数が少ないのを選んだとしても、ソーセージは生だよ生。

そのまま食べれないよね?家帰ってレンジでチンすんの?

一体2ドルで何すんの??3人で?なぜ2ドルなの???

 

 

 

 

 

なんで2ドルやねーん!

       2ドルやねーん!

               やねーん!

 

こちらがメダパニで混乱している間にもリーダー格の男が何やら必死に主張していたようですが、こちとら全く耳に入っていません。

 

ハッと我に返り、ピシャリと言い放ちました。

No, I don't give you any. GO AWAY.
嫌だ、渡さない。どっか行け。

 

するとリーダー格の男は激怒し、「なぜだ!たった2ドルだぞ!!」というようなことを喚いています。

 

それはこっちのセリフだよ!

 

 

なんで2ドルなん?

 

3対1は分が悪い。実力行使して来たら一先ず走って逃げよう。ダメならアメフトのタックルで戦うしかないな。ビーチサンダルだけど(-_-;)。

ああ!K1人気に乗じて空手習っておけばよかった!

でも、なぜ2ドル…???

やっぱり気になってしょうがない。

 

ふと両脇の2名に目をやると、あまり乗り気ではありません。寧ろ「もうやめようぜ」という面持ちです。

 

窮鼠猫を噛む。イタチの最後っ屁。苦し紛れの抵抗。なんでもいいや。こうなったら腹を据えるしかないと思い定め、臨戦態勢に…。

 

と思いきや、FuckとかShitとか口汚く罵りながらどうにか去って行ってくれました。両脇の2名が何か言ってたので諦めさせたんでしょうか。

 

シドニーにスラム街があるという話を後で知った

 

一泊して別のバックパッカーズへ移り、そこで知り合った日本人女性から「シドニーの南の方にスラム街があるって聞いたことがある。気を付けたほうがいいよ。」と聞き、ああなるほど、私は当にそこら辺をウロウロしていたのだなと笑い話に花が咲きました。

 

こうして人生初の喝上げ被害額はゼロで終わりました。。。が、その日やっと辿り着いたシークレットガーデンにて更なる大難に見舞われました。。。という話はまた別の機会にでも。

 

何事においても安心・安全と価格は比例しますね。 旅行者の方は治安に関してはできる限り調べておくことをお勧めします。オーストラリアにもスラム街や危険な地域は少なくないようです。

 

ちなみに、滞在中に計4度絡まれたけど毎回「ギブ ミー ツー ダラーズ」だった

 

その後も、アデレードアボリジニ(先住民)に、更にメルボルンでは酔っ払いに絡まれました。

どういう訳か要求額は皆さん一律の2ドル。

日本でいう1コイン(500円)的な感覚でしょうかね。

 

以上